【第16話】『最後の挑戦へ』〜死に場所を探して11日間歩き続けたら、どんなものよりも大切な宝物を見付けた話〜

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両サイドが山に囲まれた、





the 盆地!




ただひたすらだだっ広い大地がずっと向こうの方まで続いていた。



初めて見る景色だった。



僕の心はまた元気になった。




とても気持ち良い景色を見て安心したのか、

僕は、モーレツにおしっこがしたくなった。



もちろんトイレなんか無い。





僕は罪深き人間です…。 



この綺麗な小川を汚してしまいました。




ごめんなさい。。。 



そして、この場所で休憩をすることにした。





これまでの旅の途中で、食べ物はほとんど口にしていなかったのだが、


気分が良く、お腹が空いたので、


昨日のスーパーで買っておいたクリームパンと、魚肉ソーセージを食べた。



広い空の下で食べるご飯は格別だった。



どんな高価なフレンチ料理よりも、

ここで食べる200円程度のクリームパンと魚肉ソーセージの方が贅沢だった。



少し休憩し、ストレッチ、


準備を整え、また出発した。






僕は車の通る道を避け、田んぼに囲まれた真っ直ぐに伸びる道を歩くことにした。



お腹も満たされたし、最高の気分だ!



こんな時は歌う。



イヤホンから流れる曲の歌詞を覚えていなくても、

関係無しに、知ったかぶりして歌う。



どうせ周りには誰一人居ないんだから。



歌いながら歌詞を間違えて、一人で笑う。



結局、歌詞が「ラララー」になって、また一人で笑った。



完全に変態だった。



それでも、気分が良かった。



この自然の中にいることが、楽しくて仕方がなかった。



ここまで一人で歩いて来たことが、嬉しくて仕方なかった。




しかし、雲行きが怪しくなってきた…。



天気じゃない。



僕のお腹が…。



僕のお腹は、ところてん方式で、


入れれば、出る。


食べれば、出る。

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