【最終話】『僕の宝物』〜死に場所を探して11日間歩き続けたら、どんなものよりも大切な宝物を見付けた話〜
嬉しいような、哀しいような、
ワクワクするような、それでいて寂しいような…
松本駅に着き、特急電車に乗り換える。
14:49ちょうどのスーパーあずさ22号に乗って、私は松本から旅立ちます!笑
景色は更にスピードを上げて過ぎ去って行く。
歩きながら聴いた、お気に入りのプレイリストを聴きながら、
流れていく景色を眺めていた。
僕の旅は終わる。
僕はまた、自分に問いかけた。
「強くなったか?」
って。
僕にはまだ分からなかった…。
※ここからは、僕がこの電車に乗っている時に実際に書いた
その時のリアルな気持ちを載せます。
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日本海に辿り着いた。
今は帰りの電車の中。
通って来た町たちを眺めながら、
色んなことが頭の中に飛び交う。
僕はやっぱり正直にしか生きられないよ。
納得出来ないことは納得出来ないよ。
諦めたらそこで試合終了じゃないか。
帰っても、家には誰も待っていない。
心のどっかで、いつか戻ってきてくれると思っていたのかもしれない。
いや、思ってた。
でも、戻って来ないんだ。
旅をしようと思い立ち、実行し、実現させた。
こんな素敵な機会をもらったんだ。
きっと、良かったんだよね。
そう言いたい…
僕は、弱い人間です。
不器用な人間です。
でも、それが僕です。
それは、変わらないんだ。
限界に挑んだ。
弱い自分に勝つために。
でも、ゴールが日本海だっただけで、
今日だって20km歩けたと思う。
限界は無い。
限界は、本当に自分が決めることなんだと、
やっと納得出来たよ。
僕は変わらない。
でも、前に進むこと。
それだけでいいんだ。
毎日がスタートで、毎日がゴール。
その繰り返しで成長していくんだ。
この旅で色んなことがあった。
色んな人と出逢った。
色んな人に助けてもらった。
色んな人に温かくしてもらった。
誰もが経験出来ることじゃない。
きっと、今の僕だから経験出来たんだ。
前は受け取れなかったメッセージを、
今なら受け取ることが出来るよ。
感情は溢れている。
それに気付くか、気付かないかだけなんだ。
僕は、その感情に気付ける人になりたい。
弱くたっていい。
人を傷付けるより、傷付いた人に寄り添っていたい。
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